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はじめに
ミュージカル映画が好きです!
特に好きなのは、ミュージカル黄金期を作ったMGMの作品のもの。
そんな私が、ちょっとハードルが高そうにも感じる、いわゆる"名作"と呼ばれる古い時代のミュージカル映画の中から、
初めてミュージカル映画を見る人、もしくはミュージカル映画は見たことあるけど古めの映画は経験なしという人にとっておすすめの、
「初めてにピッタリな名作ミュージカル映画3選」をご紹介します!
①雨に唄えば
まずお勧めしたいのが、1952年公開、スタンリー・ドーネン/ジーン・ケリー監督、ジーンケリー主演の、メトロ・ゴールドウィン・メイヤーズ(MGM)というミュージカル映画の黄金期を築いた会社が制作した、「雨に唄えば」です。
👇雨に唄えばのポスター
"Copyright 1952 Loew's Incorporated", Public domain, ウィキメディア・コモンズ経由で
ストーリーのあらすじ
主人公は、サイレント映画のスターのドン・ロックウッド。
ドンとペアを組んで世間から大人気の女優、リナ・ラモント、そして二人が所属する映画会社のメンバーたちの前に、映像に合わせてセリフが発される「トーキー映画」という革命的な技術が現れる!!
サイレントは時代遅れ。「しゃべる映画」を作るため、みんなで四苦八苦するが、残念なことに、リナはセリフや歌の演技がすごくダメ。それに、ドンとリナはお似合いスターカップルと世間から思われてるけど、ドンにとっては実は全然そんなことはなく。
そんな中、キャシーという新人無名女優が、ドンの前に現れて……、
なぜ「初めて」におすすめ?
名作中の名作
アメリカン・フィルム・インスティチュート(AFI)という、アメリカの映画団体が、アメリカ映画100周年を記念して、様々なジャンルのアメリカ映画に関するランキングを発表したのですが、
雨に唄えばは、「ミュージカル映画ベスト」では1番目にリストアップされており(ミュージカル映画ベストだけ特殊で、1番目が1位を指すのかは不明)、
「アメリカ映画ベスト100(10周年エディション)」という、ジャンル関係なく素晴らしいアメリカ映画が100位までリストアップされた、2007年に出されたランキングでは、5位という高順位!!
「雨に唄えば」を見たことなくとも、主演のジーン・ケリーが雨の中傘を振り回したり電灯に登ったりして歌い踊っているシーンを見かけたことがある方は多いはず。
👇そのシーン
「名作中の名作」と言えるミュージカル映画であるので、人生で一回は見てみても良いんじゃないでしょうか!?
「あっ、歌うな」とわかるので、「なんか急に歌い出してイミフ」感が少ない
ミュージカル映画が苦手な人にとっての嫌なところって「登場自分が急に歌い出すのが無理」という点が多く挙げられるのではないかと思います。
私自身も、さっきまで普通にしゃべっていた人が急に歌い出すのはイミフだな、と強く感じます。(私はこのイミフ感による、"非日常の映画の世界"を強く実感できる心地よさを味わえるところが好きですが)
しかし、雨に唄えばは、主要登場人物の全員が、「俳優・スタッフなどの、映画関係者」なので、一般人が急に道で歌い出すのとはちょっと違い、エンタメの世界で生きる人々が歌い出すので、「歌う」ということに少しは必然感があるのではないかと思います。
また、セリフシーンと歌のシーンがわりと強めに分かれていて、特に「You Were Meant For Me」という曲のシーンなんかは、歌い始めるまでうんと準備して、満を持してやっと歌い、逆に「この状況で歌わない方がイミフ」という、場面の作り方がされています。
👇詳しくはこちらの記事に書いています
ミュージカル映画の一番のクセであり苦手な人も多い、「セリフから歌への移行」が、ちょうどいい塩梅でおこなわれている。
雨に唄えばは、このような特徴のある作品なので、ミュージカル映画初心者にぴったりだと思っています!
②サウンド・オブ・ミュージック
次におすすめしたいのは、「サウンド・オブ・ミュージック」!!
1965年公開、ロバート・ワイズ監督、ジュリー・アンドリュース主演のミュージカル映画です。
あらすじ
妻を亡くした、オーストリアの軍人・トラップ大佐の一家の家庭教師としてトラップ家にやって来た主人公マリア。
厳しい父であるトラップ大佐に育てられた7人の子供たちの生活に、明るくて音楽好きなマリアという新しい風が入ってきて……、
さらに時代は戦時中。オーストリアにもだんだんとナチスの勢力が広がるも、ドイツ軍の命令に従うのを拒むトラップ一家は……、
というような物語。
なぜ「初めて」におすすめ?
知ってる曲だらけ!
誰もが知る「ドレミのうた」や、阪田寛夫の訳詞も有名な「エーデルワイス」、さらにジャズの楽曲として定番の「私のお気に入り」。これら有名な曲すべてが、もともとはこの映画の劇中歌なのです!
見ながら、「あっ、この曲知ってるわ」の連続で、とにかくとっつきやすく、
たとえ知らない曲であっても、リチャード・ロジャース&オスカー・ハマースタインという、ミュージカルの名曲を作りまくった黄金コンビの楽曲(他の映画だと「シャル・ウィー・ダンス?」(「王様と私」より)など)なので、どれも親しみやすく、すぐに好きになるはず!!
ストーリーも濃密
上述の「雨に唄えば」はミュージカル黄金期の1950年代の作品で、「歌と踊りを楽しむ」というのが主軸に置かれていた時代(なので雨に唄えばのストーリーは単純)でしたが、
60年代になると、ミュージカル映画であっても、歌だけでなく、洗練されたストーリーも含まれるようになりました。
サウンドオブミュージックは、マリア・フォン・トラップという実在した人物の書いた、実在した「トラップ一家」のお話が元となっている、あるひとつの家族の物語です。
家族のありかた、戦争の影など、ミュージカルとしてだけでなくストーリーのあるドラマとしても鑑賞できるポイントも多く、歌と踊り以外の見応えもバツグンです!(というか、歌いはするけどあんまり踊らない)
※個人的にお伝えしておきたい主張:映画「サウンド・オブ・ミュージック」の内容は、実在した人物であるマリア・フォン・トラップの書いた「トラップ一家物語」で示されている史実に沿った内容とは、異なっている部分も多く、特に違う点は、トラップ大佐の性格です。
映画のトラップ大佐は、軍人っぽく、とても厳しい人物として描かれていますが、実際のゲオルク・フォン・トラップ艦長は(日本では映画のトラップは"大佐"と訳されているけど、実際には階級は少佐で、「艦長」と呼ばれていた)、とても優しい人物であり、家族や近しい人たちも映画でのトラップ艦長の描かれ方には不満があったそう。
映画はノンフィクションとはなっていない点には注意が必要です。
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ちなみにサウンド・オブ・ミュージックは、登場人物が芸能関係の人ではないので、「急に歌い出した」感は少し強めかも。
しかしこのミュージカル映画のクセが好きな人にはたまらない、
ロジャース&ハマースタインという最高のコンビによるミュージカル作品の代表作。
ぜひご覧になってみてください!!
③オズの魔法使
あらすじ
アメリカ・カンザスに住む少女ドロシーは、飼い犬のトトとともに、色々あって竜巻で家ごとぶっ飛ばされます。
気絶から覚めて玄関の扉を開けると、そこは不思議な「オズの国」。
家に帰る方法は、エメラルドの都にいる「オズの魔法使い」に聞くしかないみたい。
道中で、脳のないかかし、心のないブリキ男、臆病なライオンという、彼らもオズに会って自身の欠点を取り除きたいと思っている仲間たちと出逢いながら、そして恐ろしい西の悪い魔女に邪魔されながら、ドロシーは家に帰るための旅をするのです!
なぜ「初めて」におすすめ?
おとぎ話が原作なので、誰もが楽しめる!
この映画の原作は、「オズの魔法使い」という、ライマン・フランク・ボームが1900年にアメリカで書いたおとぎ話。(映画版タイトルはなぜか送り仮名がいらず「魔法使」)
ボームは、1900年当時の"現代"のおとぎ話を作ることを目指し、説教臭かったりやたらと子供を怖がらせすぎたりといった特徴を持つ古典的なおとぎ話とはまたちがう、現代の子供のためのおとぎ話を目指してオズの魔法使いを書いたそうです。
100年前の"現代"の子供達に愛された物語は、100年後の"現代"の我々にとっても大変愛おしく楽しいものとなっているので、この映画も、誰もが楽しめるような内容になっています!
「虹の彼方に」はこの映画の曲
ジュディ・ガーランドの歌う劇中歌・「虹の彼方に」は、1939年のアカデミー歌曲賞を受賞。
85年経った現在でも、世界中で愛され続けている曲となりました。
メロディだけ知っている、という方も多いのでは?
👇虹の彼方に
この「虹の彼方に」を、劇中でジュディ・ガーランドが歌うシーンは、必見です!!
アッと驚く、視聴者を引き込ませる仕掛け
この映画、1939年の作品なのですが、1939年の作品だと思って観るとビックリするような仕掛けがほどこされています。
でもこの仕掛け、「オズの魔法使」のことをちょっと検索するだけで、ネタバレに遭遇してしまうこと間違いなしなので(それがまさかネタバレであるとは気づかないまま、情報に触れてしまうと思います)(ちなみにここで述べているのはストーリー関連のネタバレではないです)、
「オズの魔法使」のことを何も知らない方は、何も知らないまま、予告編すら見ないまま、本編を鑑賞することをお勧めします!!
私は初鑑賞時、この仕掛けをすでに知ってしまっていたのですが、横で見ていた全く何も知らなかった家族は、アッと驚いていました!
犬がかわいい
オズの魔法使は犬が出る映画です。その名も「トト」。
トト役を演じたのはテリーという名前のケアーン・テリア。
👇「虹の彼方に」のシーンでのトトとドロシー
Trailer screenshot, Public domain, ウィキメディア・コモンズ経由で
このトトが、とにかくかわいい!!
なんてお利口なんだろうと何度も思わされる名演技で、映画を彩ります!!
トトを演じたテリーは、この映画の人気を受け、役名と同じ「トト」という名前に改名したそうです。
テリーの名演技も注目ポイントの映画なのです。
(ちなみに私が一番好きなトトのシーンは、ブリキ男のダンスのシーンで、ブリキ男の頭から煙が出た瞬間、トトがめっちゃビックリして走り去るところです)
こんな感じで、誰もが楽しめるおとぎ話が原作であり、名曲「虹の彼方に」は必聴、トトのかわいさも必見な「オズの魔法使」、ぜひ一度見てみてくださいね!!!
おわりに
以上が、昔の名作ミュージカル映画大好き人間の筆者による、初めてにぴったりな名作ミュージカル映画3選でした。
遠い昔に作られてから「名作」として現代まで残り続けている作品だけあって、どれもとても面白いです。
ぜひ一度見てみてくださいね!!!
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3作品とも古い作品なので、いろいろなバージョンの円盤が出ており、値段もいろいろです。下の広告以外の商品もたくさんありますので、ぜひご自分にぴったりなバージョンを見つけてみてくださいね!
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以上です。お読みいただきありがとうございました!!