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エッセイ「冷やし中華」

冷やし中華を食べた。今年初めて食べた。夕食として母が作ってくれた。

 

「冷やす時間いるから、結構時間かかる食べもんやで」と母は言う。

それだけでなく、どんぶりを彩る、麵の上に敷かれた錦糸卵にキュウリの細切り、カットトマトにハムにカニカマ。手間暇が存分にかかっていそう。

 

食べる直前、冷やし中華の麵についていたタレをかける。袋を開けて、どんぶりに回しかける。

そしてお箸をどんぶりの底につっこみ、全体を混ぜる、混ぜる、混ぜる。

潜んでいた黄色い麺が上へ現れた。

 

よく冷えた麺はほぐすのが難しい。まだ完全には混ざり切っていない。でもこれ以上我慢するのも難しい。

麺と具材をたっぷりお箸でつかんで口へ運んだ。

 

約1年ぶりのこの味。ボリュームガッツリなのに後味はサッパリ。

暑い外から帰って来た空腹の体を、ガンガンに効いたクーラーと共に、冷やし、満たし、癒してくれる。

 

あっという間に半分以上がなくなった。

ここで「味変」。マヨネーズをかける。

タレの酸味とマヨネーズの酸味がマッチしながらも、マヨネーズのまろやかさでまた別の絶品になるのだ。

 

どんぶりは空っぽになってしまった。涼しい部屋で冷たいものをお腹一杯食べ終わった後は、少し肌寒い。久しぶりのこの感覚。

夏が、やって来た。

 

冷やし中華

 

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