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ゲームエッセイ 5年憧れ続けたゲーム「Detroit:Become Human」

「Detroit:Become Human」の発売からもう6年になるらしい。

 

このゲームの存在を知ったのは、2018年の11月、発売から半年たった頃のこと。
そのとき私は高3で、「三四郎オールナイトニッポン0」というラジオ番組を聴き始めた。

 

当時の番組のコーナーの一つに、「有楽町ビカムヒューマン」という、デトロイトビカムヒューマンのパロディコーナーがあった。

リスナーが、とんでもないシチュエーションと、その時どうするかの選択肢、そしてその選択肢を選んだ結末を送ってくる、今でも語り継がれる名コーナー。


コーナーでは、デトロイトビカムヒューマンの楽曲の使用を許可されたらしく、「ドゥッ、ドゥッ、ドゥッ、ドゥッ、ドゥッ」という低音がカッコよくて未来感みたいなものも感じるスタイリッシュな音楽とともに、リスナーから送られてきた意味わかんなすぎる物語が読まれるのが面白すぎて、デトロイトをプレイしたことなんて全くなかったけど、大好きだった。

 

さらに、そのコーナーが始まったころが、ちょうど三四郎オールナイトニッポン0を聴き始めた時期であり、早々にドはまりした私は、

「ラジオクラウド」という、公式で過去の放送回の一部を聴き返せるサービスで、自分が聴いていなかった過去回も聴きまくっていた。


そこで、「有楽町ビカムヒューマン」が始まるきっかけとなった、三四郎の相田さんが「デトロイトビカムヒューマン」の魅力を熱弁しているトークがあった回に出会い、それを聴いているとあまりにも面白そうで、このゲームがやりたくてたまらなくなった。

 

しかし、デトロイトビカムヒューマンを遊べるゲーム機である「PS4」は持っていない。

どうしたもんかと思っていると、高校の帰り道にある巨大家電量販店に、PS4の試遊コーナーがあり、訪れてみると、体験版一覧の中に「デトロイト」があった。

 

やってみる。なんかアンドロイドを操作して、人間の人質をとっている別のアンドロイドを説得するように言われた。
部屋のチェックをしたり、アンドロイドと話をしようとしたりすると現れる、「選択肢」。
ラジオでずっと聞いてたのはこういうことだったのか。

 

どの選択肢を選ぶかで、自分の動かしてる「コナー」とかいうアンドロイドの行動が変わり、それによって結果も変わる。面白すぎる! ラジオで聞いた通りの、いやそれ以上かもしれない面白さ。

 

当時、学校が嫌いすぎた。行くのが嫌で嫌でたまらなかった。なのに、あろうことか公立高校だったのに、土曜授業が結構あった。どうかしてる。

 

ちなみに、三四郎オールナイトニッポン0の放送は金曜深夜3時からである。

金曜深夜3時というのは、金曜の午前3時ではなく、金曜27時という、1日24時間の常識を超えた時刻であり、つまり土曜午前3時のことである。

 

土曜授業がある日は、大好きなこの番組を聴けず、土曜なのに学校に行かなければならないことに加え、三四郎を聴けなかったことによる怒りも合わさって、ブチギレながら登校して、ブチギレながら午前中だけの授業を受け、まだまだブチギレながら学校を出ていた。

 

そんな怒りを抑えようと、土曜授業の終わりには決まって、帰り道にある家電量販店に寄り道し、試遊コーナーでデトロイトで遊んでいた。

 

何回やっても違うルートに行き、試遊だけでも面白い。でもやっぱり、コナーが最初のアンドロイドの説得に成功/失敗して体験版が終了する、その先も遊びたい。

 

受験が終わったら、バイト禁止のこの大嫌いな高校から抜け出してお金を貯めたら、PS4を買おうと思った。


高校では落ちこぼれていたので、受験に失敗して浪人。高校とは真逆の場所にある予備校に通い始め、デトロイトの試遊をすることもなくなった。

 

翌年、大学に合格。でもコロナ禍の始まりと重なった入学は、わからないことだらけで忙しくて、PS4は買えないまま。

 

そうしているうちに、PS5が出たり、この前合格したと思ったのにまた大学院受験をすることにして忙しくなったりと、なかなかデトロイトをやれる環境を作ることはできなかった。

 

しかし、去年、2023年の秋。大学院への合格が決まって肩の荷が下り、これまでのバイト代もそこそこたまってきたという、最高の環境がそろった。

 

ニンテンドースイッチしか持っていなかった私は、PS5か、SteamDeckの購入を本気で検討。

ちょうどそのとき、SteamDeckの安売りセールが行われており、布団で寝転んで色々なゲームをやるのが自分に合っていると思ったので、SteamDeckの方を購入することにした。

 

これまでの人生で一番高い買い物にドキドキしながらSteamDeck本体と、Steamのギフトカード1万円分を、SteamDeck取扱店のエディオンなんば店で購入。
家に帰って悩みもせずに真っ先に購入したソフトは、「Detroit: Become Human」だった。


2018年秋に知って、2023年秋に購入。5年憧れ続けていたゲームをやっとやれる。

 

高3のときのブチギレを癒してくれた、試遊で何度もやったコナーの最初の交渉。

あのときはまだ見ぬ領域だった、その先の、コナーとカーラとマーカスの物語。

三四郎のラジオのコーナーの有楽町ビカムヒューマンの「ドゥッ、ドゥッ、ドゥッ、ドゥッ、ドゥッ」は、コナーのテーマのメロディだったこともよくわかった。


「有楽町ビカムヒューマン」の毎回の締めの言葉は、「これは、あなたの物語」だった。

一週目をプレイし終わり、その言葉の意味がよくわかり、「これが、私の物語か」と実感。

 

SteamDeckの初プレイを、最高のゲームで遊べてよかった。


一週目の自分のルート以外の結末を全部見てみたい気持ちもあり、チャプターの途中からのプレイもできるので、結末が変わるように繰り返してやってみたりもしたけど、やっぱり一週目が「私の物語」だという思いが強すぎて、今はあんまり周回せずに置いておきたい気持ちの時期に入ってる。

でも、自分の思いと真逆の選択肢を選び続けるとかもいつかやってみたい。

本当に何度でも遊べる、一生やれるゲーム。

 

5年間憧れ続けてきたゲームは、5年分の期待を上回るドキドキと面白さを与えてくれた。

 


有楽町ビカムヒューマンの「ドゥッ、ドゥッ、ドゥッ、ドゥッ、ドゥッ」についての補足
文章中の「ドゥッ、ドゥッ、ドゥッ、ドゥッ、ドゥッ」ですが、

↓こちらの動画の、コナーのテーマの1分4秒ぐらいからの音のことを指してます。

www.youtube.com

「Connor Main Theme - Connor ニマ・ファクララ - トピック」


(違法アップロードでない認識である、「トピック チャンネル」という、YouTubeによって自動生成されるチャンネルの動画を埋め込んでいます。)